Georgia Wine History

ジョージアワインの歴史

トルコ、イスタンブールから飛行機で東に2時間半。

ドイツ、ミュンヘンからも4時間を要してたどり着く黒海東端の国、ジョージア。

古来シルクロードの要所として栄えた世界文化の交差点ともいえるコーカサス地方に位置する。

南北約140km、東西約400km、69700k?という面積は、北海道よりわずかに小さい。

ワイン用葡萄 ''ヴィティス・ヴィニフェラ'' の原産地でもあるコーカサス山脈。

青銅器時代の古墳から見つかった ''葡萄の種'' はワイン発祥の地と言われるジョージアワイン約8000年の歴史を物語る。

2013年12月、ユネスコの無形文化遺産に登録されたジョージアワイン。

大きな魅力といえば、素焼きの巨大な土器を地中に埋め、その中で発酵・熟成を行う古代式ワイン醸造にある。

良質の赤粘土から作られる素焼きの土器 ''クヴェヴリ'' 。容量は100リットルほどの小型のものから、4000リットル前後まで様々なサイズがある。現在最も使われているのは800〜1000リットル前後のもの。かつて多用されていた2000リットル以上のものは長期熟成に最適だが、現在、作れる職人はもういない。

クヴェヴリは驚くほどの薄さでできている。800リットルの大きさのものでも、厚さはなんと4.5cm。大地とワインを対話させいいワインを造る。という思いからこの薄さが大事のようだ。

クヴェヴリの内側には地中のバクテリアの侵入を防ぐため薄く蜜蝋が塗られ、口の部分が地面より20cmほど下になるよう埋められ葡萄が投入される。厚手のガラス板または木の板で蓋をし、その周りは細長く成形した粘土を一周させパッキンとして密閉する。地表の高さまで粘土で密封し、さらに粘土の乾燥を防ぐため砂が盛られる、というのが一般的な醸造方法だ。

クヴェヴリ醸造のおおらかで引き込まれるような奥行き。

ジョージアワインの底知れぬ魔力に、ぜひ触れてみていただきたい。